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レポート

東北は日本のリバイバルの鍵か?

北と南で「東北リバイバルミッション」
全日本リバイバルミッション(有賀喜一代表)が9月、東北の2箇所で宣教大会を行った。「North」として19日に岩手県盛岡市の日本基督教団舘坂橋教会、20日にアイーナ岩手県民情報交流センターで、「South」として22、23日に宮城県の名取市民文化会館で、それぞれ行われた。同ミッションの滝元順牧師が、その霊的意味を解説する。
東北は日本のリバイバルの鍵か?

「韓国」から「東北」へ

昨年5月、私たち全日本リバイバルミッション(以下リバイバルミッション)では、日本の宣教団体としては初めて、日本側の主催による日韓合同の「韓国リバイバルミッション」を開催することができました。仁川市で3日間に亘って行われた本大会には、両国から毎晩5千名近くのクリスチャンが集まり、歴史的な集会となりました。

その働きを終えた私たちは、今年はどこでミッションを開催したらよいのかを祈り求めました。そんな中で導かれたのが、「東北」でした。神様からそのことを示された当初、その大会の霊的世界での重要性に関しては、明確な理解がありませんでした。

リバイバルミッションの働きは、1993年の甲子園ミッションから一貫して「宣教」にフォーカスされており、同時に、福音に覆いをかけている暗闇の力に対抗する霊的戦いと、地域のとりなしが使命として与えられています。しかしながら、昨年の韓国での霊的勝利と「東北」の関連性については、全く見当もつきませんでした。

リバイバルミッションの働きは、本大会にも大きな意味がありますが、その準備段階において開催される、地域諸教会のニーズにあった集まり「決起大会」に大きな意味があります。なお、それらの費用は全てリバイバルミッションの負担によって開催されます(席上献金はありますが)。

決起大会の内容は、伝道集会、賛美集会、コンサート、食事会形式の集会、霊的戦いセミナー、地域のとりなしセミナー、霊的解放集会、地域へのトラクト配布など多種多様です。いずれも、その道のエキスパートが現地に出向き、全力で奉仕します。今回も、東北六県で数多くの集会が開催されました。

縄文人と弥生人の戦い

それと並行して、ミッションにはもう一つ重要な働きがあります。それは開催地域の霊的調査と、戦略的とりなしの祈りです。これは、地域を主のもとに勝ち取るための重要な働きなのです。

そして主は、今回の東北リバイバルミッションを通して、日本を勝ち取る大きなテーマを示して下さったような気がします。

日本の歴史を振り返れば、日本に最初に足を踏み入れた人々は、海洋ルートを経て入ってきた「縄文人」と呼ばれる人々でした。彼らの起源は定かではありませんが、その後、「弥生人」と呼ばれる民族が大陸から移住して来るまで、一万年近くも同じ生活様式と、土偶を中心とする偶像礼拝を継続してきました。

しかし四世紀、日本列島に大きな変化が生じました。朝鮮半島の南端に国を持ち、鉄の武器を持った強力な豪族たちが侵入して来たのです。全国に無数に存在する古墳とその出土品は、何よりそれを証明しています。

彼らは、まず九州北部に支配の拠点を置いて九州王朝を樹立しました。そしてその勢力は次第に東へ東へと拡大し、やがて奈良に大和朝廷を確立します。その間、日本に古来からいた縄文人たちは殺戮され、支配・吸収され、次第に東北へと追いやられて行きました。

この弥生人による朝廷勢力は、縄文人への支配の手を緩めることなく、征夷大将軍を任命して蝦夷(えみし)支配に執念を燃やし、その称号は江戸時代末期まで続きました。蝦夷とは「毛人」とも書かれ、東日本と北海道に居住して大和朝廷への帰属・同化を拒否した人々であり、縄文人にルーツを持ちます。近代、蝦夷(えぞ)と呼ばれる場合はアイヌ人を意味します。

そして、この蝦夷支配を結果的に完成させたのが明治政府でした。戊辰戦争は朝廷側と幕府側の戦いでしたが、戦いは会津を始めとする東北地方へと展開し、函館の戦いにより終結しました。その結果、アイヌ人の住む蝦夷地は「北海道」とされました。また、廃藩置県の巧みな操作によって琉球は沖縄県として取り込まれ、現在の日本の地理的・政治的支配が確立します。それはある意味、四世紀から始まった縄文人と弥生人の長い戦いの終結でした。

古代より民族同士の戦いとは、言い換えれば互いの民族が掲げる神々の戦いでした。民族集団の宗教は、征服者の掲げる神々を中心に成り立っていて、トーテム・ポールに現される「トーテミズム」の宗教観は、それをよく現しています。柱の根本から積み重ねられた神々は、かつてその土地を支配していた部族の神々であり、柱の頂上に君臨している神(多くの場合動物神)が、現在その地を支配する部族が掲げる神なのです。

トーテムは、いわば戦勝記念碑であり、征服・支配されてきた民族が掲げていた神々の連鎖です。そして最後に勝ち残った民族は、自分たちの仕える神を主神とし、今まで滅ぼしてきた民族の神々をも取り込み、従えて、自民族の神として礼拝するのです。

この構図は、日本全体においても同じです。日本はかつて天皇を中心とする国家神道を掲げ、その威光によって諸国を支配しようとしました。それはまさに明治政府が掲げていた神々でした。

東北の霊的土台

さて、東北地方には特徴的に祀られている神社があります。その名は「アラハバキ神社」。このアラハバキ神は「謎の神」とも呼ばれ、多くの場合「門客神」として祀られています。門客神とは、征服された民族がかつて仕えていた神であり、あくまでも現在の支配者の神々に従属する存在に他なりません。研究によると「アラハバキ」とは、縄文人たちが拝んでいた神であり、その起源はアラビア半島に遡るとも言われています。しかし今では、神道の神々の一つとして取り込まれ、神社の片隅にひっそりとその影を残すのみとなっています。

しかし、この存在こそ、日本を支配する最も深い暗闇の力なのかもしれません。そして、それがむき出しになっているのが「東北」なのです。

バビロニア帝国の王ネブカデネザルは、ある夜、恐ろしい夢を見ます。そして、その夢の意味を説き明かしたのが、預言者「ダニエル」でした。それは、バビロニア帝国を金の頭として連なる巨大な像でした。その像は、続いて興る国々を預言的に現していて、世界の歴史はまさにネブカデネザルの見た夢の通りに展開していきました。その夢の後、バビロニア帝国はメド・ペルシャに滅ぼされ、次にギリシャ、そして鉄の足を持つローマへと世界の支配権は移りました。

しかしその時代に、人手によらず切り出された石「イエス・キリスト」が誕生され、終わりの日に向かって神の国の石は全地に拡大しているのです。

バビロニア帝国からローマ帝国に至る歴史は、すなわち帝国の興亡の歴史でした。けれども、霊的世界の現実は、実際の歴史とはまったく違った構図を示しています。遠い昔に滅びた国の支配が、それに続く帝国を肢体として君臨していたのです。ローマ帝国は年代的にはバビロニア帝国から最も遠くて新しい国でしたが、バビロニア帝国を司令塔とする肢体につながり、足として使われる実行部隊に過ぎなかったのです。

日本のリバイバルを止める悪しき力の根源「頭」は、どこに隠れているのでしょうか。もしかしたら、今では誰も気に止めないような沈黙の存在、かつて縄文人たちが拝んでいた土偶なのかもしれません。東北地方の宣教は困難を極めていますが、その一因がそこにあるのかもしれないのです。

反面、東北は、隠されている霊的土台がむき出しになっている、重要な地域でもあります。今の青森市には、縄文人たちの大規模集落「三内丸山遺跡」が発見され、多数の土偶と共に見つかった大型掘立柱建物では、降霊術など宗教的な行事が行われていたとみられています。

本大会の恵み

このような霊的視点と共に行われた東北リバイバルミッション本大会は、「ノース」と「サウス」の2箇所、「盛岡」と「仙台(会場は名取市)」において開催されました。いずれも主の濃厚な臨在が溢れる集会となりました。

各会場ではそれぞれリバイバル聖会、コンサート、宣教大会、宣教セミナー等が開催され、協力教会の働きと開催地域への宣伝活動によって、地域からの新来会者も多く与えられました。

また今回は、米国ロサンゼルスから世界的サックス奏者ロン・ブラウン氏とゴスペル歌手マキーダさんがゲストとして参加し、素晴らしい演奏と賛美を披露してくれました。また、多くの決心者も与えられ、その方々の魂のケアは東北六県の協力教会の手に委ねられました。

今回のミッションを通して、長きに亘り日本を支配してきた「金の頭」が打ち砕かれ、人手によらずに切り出された石が日本全土に拡大していくことを期待しています。

今後、主がこの国において何をしてくださるのかが楽しみです。全国での熱い祈りとご協力に対して、誌面をお借りして心からの感謝を申し上げます。

平和の神は、すみやかに、あなたがたの足でサタンを踏み砕いてくださいます。どうか、私たちの主イエスの恵みが、あなたがたとともにありますように。(ローマ人16・20)

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