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特 集 1

韓国リバイバルミッション

民族を越えて「神の国の民」に
春川とソウルで霊的戦いと福音宣教


2009年に韓国・仁川市で初の韓国リバイバルミッションを開催した全日本リバイバルミッション(滝元明主幹)が、約2年を経て韓国・春川市(5月25―27日)とソウル特別市(6月1―4日)で再度の韓国リバイバルミッションを開催した。今回のテーマは「ONE NEW MAN」(新しいひとりの人)。韓国と日本のクリスチャンが同じ神の国の民であることが強調された。ソウル大会を取材した。(本誌・谷口和一郎)

韓国リバイバルミッション

「霊的戦い」を重視

全日本リバイバルミッションは、1992年の2月13日に愛知県民の森において圧倒的な聖霊の傾注を体験して以来、翌1993年の甲子園ミッション、1998年の東京リバイバルミッション、2000年のスーパーミッション東京・大阪、2007年のハワイリバイバルミッションなど、国内外で霊的戦いを重視した伝道集会を開いてきた。昨年9月には、北海道と東北で大会を開催した。

同ミッションが行う「霊的戦い」は、「私たちの格闘は血肉に対するものではなく、主権、力、この暗闇の世界の支配者たち、また、天にいるもろもろの悪霊に対するものです。」(エペソ6・12)に準じようとするものだが、通常の祈りと宣教に、地域に働く悪霊に対する戦略的戦いを加えるのが特徴。今回も、本大会前から霊的戦いの一環としての「とりなしの祈り」「決起大会」が韓国各地で行われた。

とりなしの祈りを担ったのは主に瀧元望氏(SIRネットワーク代表)。日韓併合以来、韓国各地に建てられてきた神社跡を訪れ、とりなしの祈りを行った。「日帝時代に偽りの神々を祀り韓国の人々を虐げてきたことを主の前に悔い改め、人々をその神社の氏子として繋ぎ止めた悪しき絆が解かれるように、イエス・キリストにある勝利にあって祈りました。」と望氏。これまでに88箇所を訪れたという。

滝元順氏(新城教会主任牧師)を中心とした決起大会は、今年1月から本格的に始まり、地方の教会から都市部の教会まで120教会を訪れた。また、2009年の仁川大会後に50集会、2010年に44集会を開くなど、韓国の大小様々な教会が同ミッションを受け入れてくれた。

「神の国の民」として

本大会は、その延長線上に位置づけられた。「冬のソナタ」のロケ地として有名な春川市では春川平和監理教会が会場となり、6回の聖会と2回のセミナーが行われ、延べ2910人(1回の最高人数700人)が参加。ソウル大会は韓国基督教100周年記念館を会場として、9回の聖会と1回のセミナーが行われ、延べ2590人(1回の最高人数350人)が参加した。

滝元順氏は聖会3で、「良きサマリヤ人」の聖書箇所から、主イエスが民族問題を乗り越えるように願っておられるとメッセージ。日本と韓国の関係について、4世紀頃に朝鮮半島から多くの渡来人が日本に移住し、また百済からは仏教と儒教、またその文化が入ってきて飛鳥白鳳時代を形成したと説明。太陽神礼拝も、朝鮮半島南部にあった伽耶から入ってきたとして、民族的にも文化・宗教的にも、日本と韓国、そして北朝鮮は一つの土台であるとした。

また、神に対する共通の罪として「先祖崇拝」を挙げ、日韓の教会が心を一つにしてその背後で働く悪魔・悪霊に立ち向かうとき、悪魔の霊的城壁は崩れ、それが日韓の民族的和解、さらには韓国と北朝鮮の統一につながるとした。

さらに順氏は、韓国各地の教会を回る中で、韓国人クリスチャンの中にも日本人への「憎しみ」「怒り」が強く存在することを指摘し、「私たちのアイデンティティを自分たちの国に置いてはならない。自国の歴史に置いてもならない。私たちは神の国の歴史を刻む者になるべきだ」と強調した。

メッセージの最後では、「日本人と韓国人が一緒になって、日本人でもなく韓国人でもなく、神の国の民というアイデンティティを持って、勝利を宣言して祈りましょう。共通の敵に立ち向かいましょう!」と勧め、日韓のクリスチャンが共に手を繋いで祈るときが持たれた。

霊的日帝支配からの解放

瀧元望氏はセミナーで、ダニエル書9章2節、エレミヤ書29章10節から「神の時」について語った。ダニエルがエレミヤ書からエルサレムに帰還するまで70年が必要との理解を得たように、神の時を捉える必要があると述べ、次のように説明した。

大日本帝国は1910年に韓国を支配下に置き、各地に神社を建立していった。これは、植民地支配と言うよりも霊的支配だった。ソウルに韓半島の総鎮守としての朝鮮神宮を建て、国レベル、市レベル、洞(町)レベル、村レベルで支配しようとした。朝鮮神宮も京城神社も日本に向けて建てられていた。

さらに日本政府は、1940年に創氏改名を法制化して韓国人に日本名を名乗るように指導し、各神社の「氏子」とし、神社参拝を強要していった。また、靖国神社に連なる京城護国神社を建て、「天皇の臣民」として戦死した際は、そこに祀られるようにした。

望氏は、1940年から丸70年が過ぎた今、韓国に「神の時」が来ていることを示唆。聖会2では、「韓国のさらなるリバイバルのため、霊的な日帝支配が解かれるため、今こそ祈らなければならない。神の時が来ている」と、祈りを導いた。また、戦前の生まれである父・滝元明牧師は、今回のミッションの期間中、朝鮮神宮が建てられていた南山公園を訪れ、日本が犯した罪を神に悔い改めたという。

「ソウル」が鍵

滝元順氏は聖会4で、朝鮮半島全体の解放のためには「ソウル」で霊的戦いを行うことの重要性を強調した。歴史を李氏朝鮮の創始者である李成桂まで遡り、彼がソウルを風水と呪術によって設計したことを説明、「四神相応の理論で4つの山に霊を降ろして街を安定させ、ソウルの西は生ける者の世界で王宮・景福宮を置き、東側を死者の世界とした。今、私たちはその死の世界で集会を持っている。死の力を打ち破るのはクリスチャンしかいない。」と述べた。

また、大日本帝国が景福宮に朝鮮総督府を置いたことに触れ、「ソウルには李氏朝鮮の呪術がかけられていて、その上に日本の呪術が加わって、その連合で朝鮮半島を支配した。これを解くためには、韓国の教会と日本の教会が一つになって戦う必要がある。日本のクリスチャンがソウルに来て日帝の呪いを解く祈りをし、韓国のクリスチャンは李氏朝鮮の呪いを解く祈りをする。今日がその時です!」と強調した。

さらに、韓国で氏族ごとに行われる「チェサ」(法事)が偶像礼拝であることを明確に指摘し、悔い改めの祈り、ソウルを勝ち取る祈りへと導いた。全員で「主よー」と3回叫んで、激しく祈った。

(続きは本誌で)

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