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レポート

日本全国を駆け巡る祈りの波

沖縄で主の御顔を慕い求める祈り会
聖霊の導きのままに日にちと場所だけを決め、ただひたすら主の御顔を慕い求める。そのような祈りの波が今、日本全国を駆け巡っている。特別な講師は立てず、有志で集まった全国の若手の牧師たちが賛美と祈りを導き、みことばを分かち合う。4月15-17日の3日間、今回は沖縄が熱く燃えた。 (レポート:ミリオン・スマイル 窪田智子)

日本全国を駆け巡る祈りの波

「真の礼拝者」に

初日の午後2時、ヘブンズチャーチに集められた一人ひとりが霊の賛美を歌い始める。自らの内に働く聖霊に身と心を委ねていく。奏楽も聖霊の流れに委ねながら、徐々にそのボルテージを上げていく。「イエスさまぁっ!」「あなたが王です」「主よっ!」。思い思いに、ほとばしる感情を声に出す。叫びが祈りに変わり、祈りが賛美に変わる。そして賛美の中からみことばを示され、分かち合う。誰も、次に何が起こるのか分からない。時間も午後2時~午後7時までと一応は決められているが、その通りに終わったことは一度もない。

「わたしの名を呼び求めているわたしの民がみずからへりくだり、祈りをささげ、わたしの顔を慕い求め、その悪い道から立ち返るなら、わたしが親しく天から聞いて、彼らの罪を赦し、彼らの地をいやそう。」

東日本大震災後、3日間にわたって祈った二人の牧師(富田慎悟氏と長沢崇史氏)に語られたこのみことばを受け、有志で第1回目の祈りの場を持ったのが2011年5月5日。そのときに集められた30名近くが、午後3時から深夜の2時近くまで、主イエスご自身をひたすら求め、深い悔い改めに導かれた。

今回で9回目となる通称「主の御顔を慕い求める祈り会」は、東京を皮切りに、名古屋、静岡、福岡、京都、東京(新宿)、四国(高松/高知)と3ヶ月に一度のペースで開かれてきた。

各地では、趣旨に賛同してくれる教会の会堂を借り、平日の2~3日間、徹底的に主を慕い求め、聖霊の油注ぎを求める。元々は、日本各地の牧師、伝道師、宣教師たちと繋がり合い、励まし合っていくことも目的の一つだったが、最近では仕事や学校を休んで参加する信徒たちが増えてきている。

実は今回の沖縄開催は、急遽決まったことだという。次の開催は5月の兵庫(高砂市)となっていた。ところが、沖縄の教会からの熱いラブコールがあり、調整していて気づけば、3日間違う教会での開催という初の試みとなった。

中心メンバーの一人、富田慎悟牧師(東京・新宿シャローム教会)は、日本各地に24時間の祈りの家が起こされ、真の礼拝者たちを立て上げることに重荷を持つ。昨年のイスラエル旅行で共に祈り合った神里美江牧師(沖縄ハーベストチャーチ)も、「真の礼拝者たちが霊とまことによって父を礼拝する時が来ます。今がその時です。父はこのような人々を礼拝者として求めておられる」(ヨハネ4・23)から、真の礼拝者を立て上げることを示されていた。

昨年11月、神里牧師は沖縄で24時間祈りの家をスタートしたいと、富田牧師を教会に招いた。すると、メッセージ後に小、中学生が祈り始め、夕食のために用意された焼き肉には目もくれず、祈りの中で語られたことを分かち合い、互いのために祈り合うという祈りのスパイラルに入っていった。「三度の飯より主の臨在」とは富田牧師の言葉だが、まさしく祈りの中で主の臨在を味わった若者たちは、今年3月から自発的に毎週月曜日夜の祈り会をスタートした。

「本物の愛」のインパクト

そんな聖霊の風が吹き荒れる沖縄での初日。日本発のワーシップソングを次々と生み出している長沢崇史牧師(北海道・カナンプレイズチャーチ)が賛美リードに立つと、いきなり最終日のような盛り上がりを見せた。その霊的な解放感に、「天の扉がバッカンバッカン開いてますね!」と驚きと喜びを露わにした。

最初にメッセージを示された久保田文吾牧師(東京・キングダムシーカーズ)は、教会が教派教団に分かれ、さらに日本の教会の内部においても分裂分派の危機にさらされている現状を危惧し、ともすれば愛することが目的ではなく、手段に変わってしまうクリスチャンの姿を、自らにも照らして悔い改めた。

「この世の人たちも愛には敏感です。だから偽物の愛はすぐに分かる。私たちが危険なのは、愛せないことではなく、自分たちは愛し合っていると錯覚していること。もし本物の愛の関係が教会にあるなら、それはこの世においても、ものすごくインパクトがある。」

その後、隣人とハグをし合いながら祈りの時が持たれると、記者に一人の女性が近づいて来た。「イエス様が、『抱きしめてあげて』って。」とハグしてくださった。イエス様からぎゅうっと抱きしめられた感覚。体中の水分が両目から溢れ流れた。「本当にあなたはイエス様に愛されてるよ」という彼女の言葉は、すべてのクリスチャンへの主からのメッセージだ。

最後は皆で手を取り合い、沖縄と日本各地から来た主の働き人たちが一つになったことを喜びつつ、円になって賛美の時を持った。

異言と癒し

2日目は、沖縄ハーベストチャーチに会場を移した。薬局の2階にある会堂は、それほど大きなスペースではないが、一人、また一人と訪れた人たちが祈りの渦に巻き込まれていく。祈りが高まると自然と沸き起こる拍手。この場に主をお迎えしたい、主が来られる―、高まる期待を抑えられない。自発的に平日の祈り会を始めていたユースたちは、この日、学校を休んで最前列に陣取った。

「『異言』という語りかけが来てるんですが、異言の賜物をまだ頂いていない方はいらっしゃいますか?」。長沢牧師の語りかけに、会場は誰も手を挙げない。「皆さん、異言で祈れるんですか!? やっぱり沖縄、すごいわ!」

メッセージに立った久保田牧師も同じ語りかけを受けていた。「神様はもっと深い祈りを私たちに求めています。もっと深く、もっと近づきたいと願っておられる。新たな異言をいただけるよう、心を解放して神様を求めていきましょう。」

そう促されると、一人また一人と倒れていき、小学校低学年の子供から年配の婦人までもが、深い祈りの中で泣き出し、叫び出し、異言で祈り始めた。「一体ここはどこだ?」と、日本の教会にいることが分からなくなるほどの光景だった。

牧師たちは会場を巡り、一人ひとりに手を置きながら祈りを導いていく。そして各人が癒されたい部分に手を置き、牧師がその癒しの内容を聞いて共に祈っていく。そして次々と癒しが起こった。

記者が胸に手を置いて祈っていると、松田愛枝牧師(ヘブンズチャーチ)が心の癒しを祈ってくださった。「喜びの霊よ、腹の底から起これ!もっと、もっと、もっと。」その促しに次第に笑いがこみ上げて来て、泣き笑いの状態になった。

首や腰の痛みが完全に癒された人、冷え性が癒された人、人間関係の問題から心が解放された人など、次々と前に出て癒しの証を分かち合う。大阪のエレベートチャーチの佐々木拓也牧師も、右手が上がらないという不調を抱えていたが、この祈りの中で完全に癒された。

(続きは本誌で。)

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