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特 集

世界に拡がるマーケットプレイス・ミニストリー

15年ほど前から、日本においてもビジネスマン伝道が活性化し、ホテルやレストランなど教会の外で様々な教派のビジネスパーソンが新しいスタイルの伝道をするようになった。また、世界的には、第2次世界大戦後その働きは始まり、あらゆる国で多くの実を結んでいる。最近はそういった働きを 「マーケットプレイス・ミニストリー」と呼ぶようになっている。彼らは、どのような原則で伝道を進めているのだろうか。

世界に拡がるマーケットプレイス・ミニストリー

いま世界で最も大きいとされる信徒宣教団体はフルゴスペル・ビジネスメンズ・フェローシップ・インターナショナル(FGBMFI)である。1953年に米国の酪農家デモス・シャカリアンによって始められ、今では世界160カ国以上、6?7千の支部を持つまでに成長している。異言を伴う聖霊のバプテスマを受けていることが正会員になる条件で、「男性たちを神に立ち返らせる」と、社会人男性への伝道が目的とされている。
 
アジアでは、インドネシア、タイ、シンガポール、香港などが活発で、インドネシアでは700の支部、8千人以上のメンバーを擁する。日本では10支部、メンバーは150人ほど。首都東京においても実質的な活動はなされていない。先進国の教会において「異言」を語るクリスチャンが減っているという傾向もあり、それを特徴とする同団体が苦戦を強いられているのもうなずけるが、FGBジャパン会長の塚本謙一郎氏は、これまでの基本理念に加えて新たな宣教のテーマを会員に紹介し始めている。

塚本氏が最近、アジア各国を回って判で押したように聞くのは、「トランスフォーメーション」「キングダム」「マーケットプレイス・ミニストリー」の3つの言葉だという。
 
「トランスフォーメーション」は、単に多くの魂が救われる(リバイバル)だけではなく、その国や地域に聖霊の力による変革がもたらされるということ。政治や経済、教育、農業など様々な分野に神の原則と祝福がもたらされる。
 
「キングダム」は、イエスが「神の国は近づいた」と言われた時の神の国をあらわす言葉だが、民主主義の国に生まれた人間には理解しにくい「王の支配」をクリスチャン一人ひとりが学び、それをこの地にもたらしていくという考え方。地上では苦しんでも天国を望み見て耐え忍ぶという生き方とは異なり、実際に地上のあらゆる分野に神の国を実現することを目的とする。
 
そして、「マーケットプレイス・ミニストリー」は、教会の外、つまりこの社会全体に対して信徒がミニストリー(聖務)を行うことを言い、それは単に伝道をするということではなく、ビジネスそのものがミニストリーであり、神の働きであるとする。
 
塚本氏は語る。「成長して大人のクリスチャンになれば、神さまの召し(コーリング)が与えられる。ある人は神学校に行って牧師になるという召し、またある人は社会で働くことそのものが召しになる。前者は教会の中の働きなので『祭司の務め』と言えるし、後者は教会の外の働きなので『王の務め』と言える」
 
この3つのキーワードをまとめれば、神の国(キングダム)の拡大と実現を目指して社会の各分野で信徒がそれぞれの働き(マーケットプレイス・ミニストリー)を進め、結果としてその国や地域に霊的な変革(トランスフォーメーション)が訪れるということになるだろう。

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