リバイバルジャパン取材日誌
教会に来やすい人
前回、欧米文化にシンパシーを感じる人が教会に来やすいということを書いたが、更にもう少し考えてみたい。日本の教会にはどのような人が集まって来ているのだろうか。
まず思い浮かぶのは教育関係者、専門職、会社の社長、自営業の方々である。学校の先生や弁護士、医師、社長さんたちは、それぞれが自己決断しやすい立場にいるため、自分が良いと思ったらクリスチャンになることができる。一方でサラリーマン(会社員)となると、自由になる時間も少なく、付き合いもあり、なかなか教会には来づらい。ビジネスマン伝道を展開しているVIPクラブなどを見ても、専門職の人が多く、サラリーマンは少ないように感じる。
そして、日本の教会には女性が多い(これはどこの国でもそうかもしれないが…)。子育ての問題を抱える時期に伝道された、子供が教会学校に行っていて行事に誘われて教会に通うようになった、などのケースが多い。また、女性はネットワークをつくることが得意というのもあるだろう。多くの教会で、壮年会よりも婦人会の方が強力だ。なお、職業を持っている人では、学校の先生、看護師さん、保母さんが多いと感じる。
また、精神を病んだ方。20年ほど前からだろうか、精神を病んだ方が教会を訪れるケースが増えてきた。これは、うつ病になる人が急激に増えてきた社会全体の傾向が背後にあるとも言えるが、いろんな問題を抱えて教会を訪れ、しかしなかなか癒されないケースも多い。
あるいは、異端から救われた方。統一協会やエホバの証人から救われてきた人たちだが、彼らは一般的に真理探究型で、自ら神を求める傾向が強い。ただ、その熱心さがキリスト教会では空回りしてしまうことも多い。
それから、ホームレスになった人たち。彼らは給食の度に福音を聞いていて、教会に来ていなくても多くの人がキリストを信じている。日本社会の中で最も福音を聞いている人たちである。
大雑把に言って、こういった人たちが人口の1%とも言われる「クリスチャン」を形成しているわけだが、普通のサラリーマンやOLがキリストを信じ、農家の人や漁師さんたちも教会に来る、というのが真のリバイバルなのだろう。「しがらみ」の中にいる人がキリストを信じるということだ。
ただ、そういった日本社会の「しがらみ」は、良くも悪くも崩壊しつつあり、特にそれは小泉改革以降、急速に進展している。今は、バラバラにほどけた「個」を何によってつなげていくのかが課題となっている。イエも会社も地域社会もその役目を果たせなくなった今、あまりカルト的ではない宗教がその役割を果たすのではないかとも思う。キリスト教にはその潜在力があると私は信じている。社会的にはリバイバルが起きやすい状況になってきていると言えるのだ。
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