リバイバルジャパン取材日誌
プロテスタント宣教150周年と「愛」
横浜で開かれたプロテスタント宣教150周年の記念聖会を取材した。出席人数はどうなるかと危ぶまれていたが、初日は3階席まで満員となり、予想以上の盛況であった。内容は次回8月15日号に掲載する。
いろんな講師が立った中で、トリは淀橋教会の峯野龍弘牧師が務め、「愛の文化革命が必要だ!」「愛の共同体を求めたい」など、「愛」という言葉を何十回も繰り返しておられた。正の字で数えとけばよかった…。
教会の中で「愛」が高調されることに異論はない。何よりも求めなければならない事柄だ。しかしふと、それほど大切な愛というものを私たちはどれだけ理解しているのだろうか、とも思う。日本の教会の中に愛がないからこそ愛を叫ばなければならないとも言える。コリントの教会がそうであったように。
第一コリント13章、そう「愛という言葉のところにあなたの名前を入れてみてください。そうすればいかに自分が愛のない人間であるかが分かります」と牧師から勝ち誇ったように言われるあの章である。「聖書を改ざんしてはいけません」と言いたくなってしまうが、まあそれはいいとして、「愛は寛容であり、愛は親切です。また人をねたみません。…」と続く。
「愛とは決して後悔しないこと。」映画「ある愛の歌」の台詞。
「愛の反対は憎しみではありません。無関心です。」マザー・テレサ
「愛は惜しみなく与える。」トルストイ
「愛する―それは互いに見つめ合うことではなく、一緒に同じ方向を見つめることである。」サン・テグジュペリ
様々な人が愛を定義している。第一コリント13章では、4節の「愛は寛容であり」を新共同訳では「愛は忍耐強い」と訳している。そして「?しない」リストが続き、最後も「すべてを耐え忍びます」で終わる。「愛は感情ではありません。動詞です。行動が伴うものなんです」とは教会でよく言われる言葉だが、この愛の章では、とても内面的なこと、無理に行動と言うなら静的な行動が列記されている。
ひとことで言うなら「愛とは耐えること」となりそうだ。
私たちの周りにいろんなことが起こり、感情も波立ち、それでも耐えて希望を持ち続けていくこと。神を愛するにも、自分を愛するにも、人を愛するにも、忍耐が要る。子育てでも、忍耐ができないから虐待をしてしまう。「愛が冷えた」と言って離婚する夫婦は、忍耐することを諦めたか、もともと放棄しているか。愛という実は、忍耐という分厚い土壌の上にしか実らないもののようだ。
教会の中で意見の違いから争うことがあっても、互いに忍耐をし、最終的には愛することを選び取っていきたいと思う。ひとこと言わないと気がすまない私など、「主よ、忍耐力を与えたまえ」と祈るしかないのであるが…。
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