リバイバルジャパン取材日誌
深く傷つきながらも愛する世界
妻と、それぞれが若い頃に抱いた夢の話をしていたら、彼女が「あなたと結婚するという夢は叶ったけど、あとの夢は…」と言った。結婚して23年、感謝な言葉であったが、果たして彼女は私と結婚して幸せだったのだろうか? とも思った。
というのは、結婚後の生活において、私は彼女を長く、また激しく傷つけてきたからだ。そのことに気づいたのは40代になってからだった。そして主は、回復の道も用意してくださった。
開き直るわけではないが、人は、最も愛する人から最も深く傷つけられる。私もまた、最も近い人(肉の家族や神の家族)から深く傷つけられ、自らも彼らを深く傷つけてきた。
私が好きな『魂の窓』(ケン・ガイア著)という本の中に、ガンで妻を失ったC・S・ルイスの言葉が出てくる。「失うことがこんなに辛いのに、どうして愛そうとするのか。答はわからない。それでも私は愛することを選んだのだ。私は、少年のときと成人してからの二度、このことについて選択を与えられた。少年の私は安全を選び、誰も愛さないことにした。しかし、大人になった私は、愛して苦しむことを選んだ。現在の痛みは過去の幸福の一部なのだ。そういうものである」
ケン・ガイアはそれを「苦痛は、愛という生地に、ほどけないように編み込まれているのです。」「私たちを痛みから切り離すことは、真の愛や幸福からも切り離してしまうことになるのです。」と語る。
失う、ということと、傷つけられる、というのは異なった状況ではあるが、愛することには何らかの強い痛みが伴う。痛みを覚えながら、なお愛そうとする世界がある。
主イエスは、私たち人間に最も深く傷つけられながらも、愛する道・十字架を選び取ってくださった。地上で一番近い存在だったと言えるペテロに裏切られても、復活後、自ら関係を回復しようとされた。「あなたは私を愛しますか」と問われた。
人間に深く傷つけられ、裏切られることが分かっていながら御子が地上に降りてきてくださったクリスマスが近い。
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