リバイバルジャパン取材日誌
神の国の義
「神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。」(マタイ6:33)この箇所はよく、礼拝に出席すること、什一献金をすること、教会で奉仕することなどを動機づける御言葉として語られる。それらをしっかりやっていれば、神様が生活を保障してくれるのだと。聞いた信徒は、自分の生活が苦しいのは神様を第一にしていないからだ、と反省する。
しかしながら、「その義」って何だろう、と思う。文脈から言うと「神の国の義」、別の訳では「神の義」である。神の義と言われても、少し漠然としている。
祈りながらこの箇所の前後を読んでいると、マタイ5章20節が目に止まった。「もしあなたがたの義が、律法学者やパリサイ人の義にまさるものでないなら、あなたがたは決して天の御国に、入れません。」主イエスはこの言葉の後、旧約の律法を引用しつつ、「しかし、わたしはあなたがたに言います。」と言って、新たなる義の基準を示された。兄弟に向かって腹を立ててないこと、情欲を抱いて女性を見てはならないこと、自分の敵を愛すること、などだ。
つまり、5章21節?48節まで、さらに拡げれば6章32節までが、神の国の義についての説明である。私たちは「情欲を抱いて女を見てはならない」などを未信者に提示し、「人間は全て罪人でしょう。だからイエス様の十字架が必要なんです。」と説明しがちである。しかしこれが、私たちキリスト者がが求めるべき「神の国の義」であるなら、未信者への伝道用の御言葉ではなくなる。
そしてこの義の中には、兄弟に恨まれていることを思い出したら、礼拝に行かずに、まず仲直りをしなさいと命じられている。6章では、人前で善行をしないように、人に見せるために祈らないように、断食は人に悟られないようにと書かれている。極めて内面の動機、本質を問われるのが神の国の義である。外側の熱心さにはよらない。
祈りながら、「しかし、わたしはあなたがたに言います。」との主の言葉が心に響いてきて、この義を十分には求めていなかったことを悔い改めさせられた。とても高い基準ではあるが、改めて、この神の国の義を求め続けていきたい。主が憐れみと力を注いでくださいますように。
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