リバイバルジャパン取材日誌

『神が造られた「最高の私」になる』

新刊『神が造られた「最高の私」になる』（ジョン・オートバーグ著　中村佐知訳）が発売になりました。同じ著者による『あなたがずっと求めていた人生』に続く第二弾。この２冊は共に、クリスチャン一人ひとりが第２コリント３章１８節にある、キリストの似姿に変えられていくこと（霊的変容）を目指したもので、前著が「霊的修練」に焦点を当てたものであるのに対し、本書では「霊的形成」（Spiritual Formation）に焦点が当てられています。

つまり、私たちの内なる人と人格が形造られるプロセスについて書かれているわけですが、著者はそれを、私たちの「霊」から始まり、「精神（思い・思考）」に、さらに「時間」「人間関係」、また「体験」へと拡がっていくと説明します。またそれは、これまでありがちだった、「祈って、聖書を読んで、教会の奉仕をしていればキリストの似姿に近づいていく」といった宗教的で単純化された法則ではありません。もっと日常的で全人的なアプローチです。

著者はその秘訣を、「御霊の流れに乗る」という言葉で表現し、次のように書きます。

神のご計画は、私たちが恵みによって救われるだけでなく、恵みによって生きることです。神のご計画は、私たちの日々の生活が、神の恵みによって与えられ、導かれ、守られ、力づけられることです。恵みの中に生きるとは、御霊の流れに乗ることです。

本書の土台となる考えはこれです。「神があなたを造った時に意図されていたあなたになるための方法は、唯一、生ける水の川のようにあなたの中から流れ出る神の霊とともに生きることです」。

キリストを信じた者の内には既に御霊がおられるので、その流れを見つけ、そこに飛び込む、そこに留まり続ける、ということです。仕事や日常の生活において御霊の流れに乗ることを説明しつつ、著者はこう書きます。

神は、今日私が置かれている状況の中においてだけ、私を祝福することができます。今日自分が行っている仕事の中で聖霊を体験できないなら、今日私が聖霊を体験することは何もないでしょう。

本書の中には、著者の体験した幾つものエピソードがちりばめられ、また正直な心の内も書かれていて、読んでいて飽きることがありません。頑張っても頑張っても何か空回りしていると感じておられる方には、ぜひ読んでいただきたい本です。