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キリスト教雑誌 舟の右側

ワイチローの取材日誌

リバイバルジャパン取材日誌

「役に立たない人」になったとき

更新日:2020年12月 4日

朝のNHK連続テレビ小説『エール』が終わった。印象的なシーンがいくつかあったが、その一つ、最終回の二つ前の回だったか、作曲家としての活動をやめてしまった古山裕一を作曲家志望の学生が訪ねてくるシーンがあった。

学生は古山に「もう作曲はなさらないのですか? 先生の中に音楽は湧いてこないのですか?」と迫る。それに対し古山は、「僕はこれまで、人を励ます曲をたくさん書いてきた。音楽は、今も僕の中に溢れている。でも今は、それを自分の中だけで楽しみたいんだ。それは、悪いことかな」と答える。(記憶の中のセリフなので正確ではないが、趣旨は合っていると思う。)

このやり取りを見ていて、引退後の人の生き方を想った。

私たちは、誰かの役に立っていることで自分が生きていることの意義や安心感を得る。逆に言えば、何の役にも立っていない自分=生きている価値のない自分、となる。しかしこの価値観のまま生きていると、死の直前まで「役に立っている自分」を求めることになる。牧師であれば、引退後も信徒に必要とされる存在であろうとし続けるだろう。

旧約の祭司職を担ったレビ人は、50歳でその働きを退いた。私たちも、神様から「もう仕事をしなくていいよ」と言われる日が、やがて来る。「その後」を生きたレビ人たちは、何かの奉仕をするでもなく、ただ神様と交わりながら日々を過ごしたのではないだろうか。そしてその日々の中で、彼らの霊的人格が完成されていったようにも思う。

教会に必要なのは、役に立つ人、だけではない。むしろ、心に神のことばがいつも響いている人、キリストに似た人が必要なのだ。

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