リバイバルジャパン取材日誌
生活・運命共同体としての「教会」
前回、「プログラム」と「ライフ」について書いてみたが、11月号の「恵みの雨」で面白い記事を見つけた。「あめんどう」の代表を務める小渕春夫さんへのインタビュー記事である。その中で小渕さんは、現在通っている教会について語っている。
小渕さんは以前、都会の大きな教会に通っていたというが、今は10人ほどの「ハウスチャーチ」に通っておられる。日曜日には、牧師の家に集まって、まず一緒に昼食を食べ、それが終わったら各自がその1週間にあったことを分かち合い、その後で賛美と聖書の学びの時を持つのだとか。
流れ的には「アルファコース」そのものだが、それを「礼拝」として持っているのが興味深い。アルファコースは「伝道」が目的である。
一緒に食事をし、分かち合いをし、神を礼拝する。当然、生活上の助け合いも生まれるだろうし、そういった場でこそ「愛」は育つのだと思う。あの使徒の時代の教会、そして中国の家の教会の姿である。そこで、境界線を大切にしつつ愛し合う人間関係が構築されていくなら、それは強力な神の教会となるだろう。生活共同体であり、私たちはあなたを見捨てないという、運命共同体としての「教会」である。
私たちは西洋スタイルの教会にあまりにも慣れすぎて、「プログラム」や「システム」中心の教会形成に慣れすぎて、愛を実践する生活の場としての教会をイメージできない。下手をすれば、そんなものは教会ではない、とさえ思ってしまう。聖書は、イエスの教えを具現化する助けとしての書物であり、「聖書中心」「説教中心」というプロテスタント教会の姿は、その時点で本道から少しずれている。誤りなき神のことばは何のために存在するのか? ということである。
イエスは十字架にかかられる前の夜、「あなたがたに新しい戒めを与えましょう。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。もし互いの間に愛があるなら、それによってあなたがたがわたしの弟子であることを、すべての人が認めるのです」(ヨハネ13:34,35)と言われた。ここに至って主は、「新しい戒め」と強調された。
愛し合うことが教会の中心であり、キリストの弟子への道である。つまり、教会は、愛し合うことを促すような枠組みを持つものでなければならない。家で食事をし、交わり、神を礼拝する…。まさにそれを備えている教会の姿であり、私たちは今一度、イエスの教えの中心を見つめ直し、そこから教会の枠組みを再構築していかなければならない。
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