リバイバルジャパン取材日誌
円環構造
河合隼雄の『ケルト巡り』を読んでいる。アイルランドというヨーロッパの辺境の地と、アジアの辺境の地である日本。キリスト教がそのケルト文明に遭遇したとき、ヨーロッパ本土とはまた違った変容を見せる。良く言えば文脈化し、悪く言えば混淆する。
その本の中で「現代は、遊びと儀式と仕事が円環構造になっている。」という記述があり、いろいろと考えさせられた。(風呂の中で…)
人間は、宗教儀式と仕事と遊びをする存在であるが、それが円環構造になり、遊びを通じて絶対者の存在を感じたり、仕事が遊びのように楽しくなったり、宗教儀式が仕事になったりするのだと。
クリスチャンはおおよそ、第一に礼拝、第二に仕事、第三に遊び、という順番を付けているのだろうが、そこに円環構造があるときに、「いのち」が元気になるのだろう。そういう意味では、遊びも大切。同書によれば、「人間の本質は仕事ではなく遊びだ。」と主張する歴史学者もいたとか。また、礼拝では礼拝の顔、仕事では仕事の顔、遊びでは遊びの顔と使い分けていると、たぶん心が分裂していく。
仕事が楽しくて仕方がない、礼拝が楽しくて仕方がない、という状態であれば、特に遊びは必要ないのかもしれないが、そう感じられない状態に陥ってしまったとき、自分が本当に「楽しい」と感じられる何かを見つけることは、とても大切なことのように思う。
ちなみに私は、ケルトの楽器と現代楽器が融合したケルティック・ワーシップが大好きだ。
http://www.youtube.com/watch?v=f4HeIXYqaSs/
また先日、遊びとして山に登ったときに、山頂で思わず祈ってしまった。日本のこと、迷っている魂のことを祈りたいと強く感じた。遊びから祈りへ。これも一つの円環構造かな。
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