リバイバルジャパン取材日誌

サイレント・クリスチャン

１月下旬、北関東のある児童養護施設を取材した。そしてその中で、「サイレント・ベイビー」の話を聞いた。泣かない、要求しない、無表情の赤ちゃん。園長さんは、はじめてそういう子どもを見て、「いったいこの子は、どうしちゃったんだろう？」と、ひどく戸惑ったという。

オムツを替えて欲しいと泣いても替えてくれない、おっぱいが欲しいと泣いても与えてくれない。抱きしめて欲しいと願っても、抱きしめてくれない。そういう繰り返しの中で、赤ちゃんは何も求めなくなり、感情が死んでいく。ネグレクトという虐待の結果だった。

ふと、「サイレント・クリスチャン」というフレーズが頭に浮かんだ。父なる神は愛なるお方であるが、信仰生活の中で私たちは、時に、神様は私に目を留めてくれていないと思い込み、祈ることを止め、求めることを止めていく。「期待が長引くと心は病む」（箴言13：12）とある通りだ。そして、自分の力だけで生きようとする。あるいは、「どうせ私なんか…」と思っていく。

実は今朝、自分が何年か前に祈っていたことが叶えられていることに気づいた。自分が願っていた以上に豊かなかたちで。しかし、「祈りには力がある」とは言いたくない。むしろ、「神様は愛のお方だから」と言いたい。実際、私の祈りは微々たるものなので、そう言うしかない。

神様は、そんな微々たる祈りも聞いてくださっている。だから今日も、小さな祈りを捧げていく。本当に自分の中にある言葉を使って。