舟の右側
地引網出版
キリスト教雑誌 舟の右側

ワイチローの取材日誌

リバイバルジャパン取材日誌

「いい問題」を見つける力

更新日:2019年6月27日

ノーベル化学賞を受賞した野依良治博士のインタビュー記事がYahoo!ニュースに掲載されていた。同氏が日本の教育に対して危機感を持っているという内容で、読んでいてとても興味深いやり取りがあった。(以下引用)

――次代を担う若者たちですが、学力についてはどうでしょう。

 その話をするには、まずこちらから質問しましょう。科学者として成功するには、何が必要なのか分かりますか。

――観察眼やセンスでしょうか。

 それらも必要でしょうが、違います。ものすごく単純なんです。自分でいい問題を見つけて、それに正しく答えるということです。この生き方を貫くのです。

(引用終わり)

「いい問題を見つけて、それに正しく答える」これは、あらゆる分野において必要なことなのだと思う。「舟の右側」の前身「リバイバル・ジャパン」において、「福音とは何か?」というリレー連載を行った。あらゆる教派の牧師や働き人に「福音とは何か?」と問いかけ、それに3000字で答えてもらおうという試みで、90人以上の方が応じてくださった。「福音とは何か?」は単純すぎて「いい問題」だとは言えなかったかもしれないが、この単純な問いでさえ、得るところは非常に大きかった。

キリスト教会には、先人たちの努力によって「ウェストミンスター小教理問答」「ハイデルベルク信仰問答」などの素晴らしい問答集があり、それらはあらゆる神学的疑問に答えを提供してくれている。しかしそれに安住し、「問い」を立てる作業を蔑ろにするなら、すぐれた神学者は生まれず、「答え」を見つけることのみに長けた人間を育てるだけになる。「聖書信仰」も下手をすれば、「問い」を立てること自体が「不信仰」と見なされ、薄っぺらな解答ばかりを見つける人を生み出す。

実際の宣教の現場は、答えのないことばかりである。そこではやはり、いい問いを立て、そこに解答を見出していく力が求められている。私も毎月の雑誌を生み出すにあたって、「いい問題」「いい問い」を考えていかなければならない。

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